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患者さんに即した治療計画

自分が以前所属していたCDCというスタディーグループで、ある先輩が「治療計画というものは経過の中で判断していき常に変わりうるもの。初診の段階で決めることは危険な行為であろう」と唱えておられました。

 

例えば歯周病が高度に進行し動揺がある歯であっても、患者さんの毎日の歯ブラシの頑張りによって動揺が収まり長く保存できることも多くあります。

 

つまり初診時に抜歯と診断しても、それは長期的にみて抜歯の時期を遅らせることができるかも知れないことを意味しています。

 

インプラントをされる先生の中には、残存骨を活かしたいので早めの抜歯を提案される先生もいらっしゃいます。


審美に拘る先生の中には、予後不安な歯は早めに抜歯し両隣在歯を削り、多数歯にわたる審美治療を追求する先生もいらっしゃいます。

 

インプラントは今の自分の考えの中に選択肢はありません。

 

また過度な美の追求は自分の考えの中にはなく、「前歯1本だけセラミック予定だが両隣在歯は綺麗な天然歯」といった調和を求める場合は、写真データを技工士さんに渡してその架け橋を行います。

 

考え方、捉え方は人それぞれなので確かにその考えも一理あったりもしますが、今の自分はできるだけ歯を抜かないこと、削らないことを考えているため、初診時の段階での抜歯の判定を含む踏み込んだ治療はほとんどしません。

 

仮に患者さんからの要求があったとしてもとりあえず残す方向、削らない方向で話し合います。

 

また、このままだと不安なのでと再治療を含めた「予知性を謳った治療」も、状況にもよりますがほとんど行わなくなりました。

 

治療計画というものは患者さんが決めるものであって、私たちが決めた枠組みの中に患者さんを押し込むことではありません。

 

その考えは開業当初から20年以上経った今でも変わらず、この先も変わることはありません。

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