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むし歯治療

むし歯は「細菌・歯質・時間・糖分」の因子が重なったことにより起こりうる疾患と言われており、このうち一つでも欠けると発症しない病気です。

つまりはその人の食習慣が大きく関与している疾患となります。
進んでしまったむし歯の治療に関しては残念ながら修復する必要がありますが、小さな初期むし歯に関しては経過管理で対応しています。
処置に入る判断基準としましては、自分は探針を用いております。
探針がむし歯の中に「ギュッ」と入る場合は、進行中のむし歯と判断し治療に入ります。
探針が入らずに表面が硬い場合は進行停止中のむし歯と判断し経過観察いたします。
たとえ表面が黒くなっていても、硬い場合は削ることはいたしません。

自分は卒後まもなく予防でご高名な先生の下で従事させていただき、また著名な先生方の勉強会に毎月参加させていただきました。
その勉強会の中で「一度はむし歯になりかけたが、食生活を見直しプラークが付かなくなるようにし、唾液の力で表面が固くなった部位のフッ素の取り込み量は通常よりも何倍か多い」と読んだ覚えがあります。
そのことからも探針でのチェックは常に行うようにしています。

今の治療の大半は、昔行われていた「早期発見・早期治療」でのやり直しの治療となっています。
修復することによりその部のむし歯は治るのですが、詰めた横からまたむし歯が生じてきます。
なので安易な治療は当院では施さないようにしています。
また自分は削るか削らないかですごく悩むのですが、患者さんの年齢、修復物の多さによるむし歯のかかりやすさの判定、口腔清掃状態、歯ブラシの回数、フロスの有無、歯間ブラシの有無、X線や視診から判断していきます。
あとは極力大事にしているのが長年の臨床で培ってきた感性というものも大事にしています。
この感性というものは言い表しづらいのですが、治療するしないに関わらず、ほんのちょっとした気付きから様々なことを想像する能力を常に意識し研ぎ澄ましていくことが臨床医にとっては大事なことだと考えています。

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