「歯がしみる」という症状を訴える患者さんは、最近特に若い方に増えています。多くの方が「むし歯」を疑って来院されますが、実際には必ずしもそうとは限りません。
実はこの「しみる」症状は、一般的にテレビCMなどでも知られている「知覚過敏」である場合が多く見受けられます。
歯がしみる原因として代表的なのは、「食いしばり」や「歯ぎしり」など、歯に強い力が加わることです。特に就寝時の歯ぎしりや、無意識に歯を噛み合わせる「歯列接触癖」がある場合、歯への負担が増えて症状を引き起こします。
歯は本来、食事以外の時間は接触しない状態が正常です。歯が長時間接触したり、強い力で噛み合わせたりすると、歯や骨にダメージが及び、「しみる」症状につながります。
力によって引き起こされる歯のしみへの対応としては、次のような処置があります。
しみる歯の高さを調整する「咬合調整」
就寝時に歯を守るためのマウスピース(ナイトガード)の装着
これらの処置を行うことで、時間はかかりますが症状は確実に軽減します。
中には、力への対応をしてもなかなか症状が改善しないケースがあります。この場合、本人が気づかないうちにストレスを抱え込んでいる可能性があります。
ストレスの影響を強く受けている場合は、ご自身に合ったストレス解消法を見つけることで、心にゆとりが生まれ、自然と症状が改善していくことがあります。
「しみる→薬を塗る→一時的に改善→再発」を繰り返すだけでは根本的な解決になりません。また、繰り返しの処置によって唾液の働きが妨げられ、むし歯のリスクが高まる場合もあります。
しみる症状が軽度であれば、特別な処置をせず、その症状と上手に付き合うことも選択肢の一つです。
これまで主に「力」による知覚過敏について説明しましたが、当然ながら「むし歯」や「歯周病」も「しみる」原因として挙げられます。
もし歯のしみる症状でお悩みの方は、その原因を詳しく探り、一緒に最適な対策を考えてまいりますので、お気軽にご連絡ください。